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Challenges For The Future
–Project 02-

#02

売り場に新たな価値を与え、忙しい現代の「豊かな食卓」を彩っていく。

  • 越膳 朋子

    越膳 朋子
    えちぜん ともこ

    生鮮・業務用食材本部
    デリカ事業推進グループ
    商品開発ユニット
  • x
  • 田島 佳子

    田島 佳子
    たじま よしこ

    生鮮・業務用食材本部
    デリカ事業推進グループ
    商品開発ユニット
生活者のライフスタイルが大きく変化している。
現代人は何かと忙しく、ニーズも多様化している。
そんな現代人にとって、
デパ地下やスーパーに並ぶ「惣菜」すなわちデリカは
強い味方として定着しつつある。
「食」ニーズの変化に、デリカを進化させることで、
立ち向かおうとしていう社員たちがいる。
食卓を豊かに彩るデリカを追求し、変化し続けるニーズに応え、
食の未来を切り拓け。
デリカを進化させ、
日本の豊かな食文化にしていく。
そこには、
三菱食品が解決せねばならない
課題があった。

デパ地下やスーパーに並ぶデリカは色とりどりで、人々の食欲を刺激する。ライフスタイルが多様化している現代の日本社会において、便利で栄養バランスのとれたデリカは私たち生活者の強い味方だ。市場は伸び、デリカを扱う小売業各社の競争も一段と激しくなっている。

その一方で、メニュー開発の現場では課題も山積している。激しく移り変わる生活者ニーズに、小売業の現場の力だけでは対応しきれなくなってきているのだ。細分化するニーズ一つひとつにしっかりと応えていくことは、食の中核を担う三菱食品の使命でもある。様々なライフスタイルに合わせて、デリカをより幅広い「食文化」にしていくことが、生活者の豊かな暮らしに直結するものだからだ。

「生活者一人ひとりにワクワクしながらデリカを購入してもらうために、それを担う現場の力になりたい」。そんな思いを胸に、デリカメニューの企画・開発で試行錯誤を続けている社員たちがいる。生鮮・業務用食材本部の越膳と田島だ。

越膳 「デリカ売り場に対する小売業の課題は全国的なものです。日々パートナー企業と向き合っている営業たちだけでは、細分化するニーズ全てに応えるだけの時間もマンパワーも足りないのが現状です。そこで彼らの提案を支援する何かができれば、私たち三菱食品とパートナー企業との信頼関係を強める一助になるはずだと考えたのです。」

田島 「モノを販売しているだけでは、小売業から信頼を得られる時代ではありません。彼らの課題に対して一緒に解決していく力がなければ、本当の意味でのパートナーにはなれないんです。デリカを販売する小売業に対して、私たちから新たな切り口で提案を行っていくことで、デリカ売り場をより魅力あるものにしたいという思いがありました。」

彼女たちは、それぞれが向き合う課題に対して、時に協力しながら試行錯誤を続けている。まずは、越膳が中心となって取り組むテーマから追って行こう。

田島 佳子・越膳 朋子
「モノ」を販売すると同時に
「情報とアイデア」を提案するのが、
中核企業の役目。
その一つが
「Creati-部」(クリエイティブ)
プロジェクト。

越膳が中心となって、2015年から取り組んでいる「Creati-部」プロジェクト。年4回ほど発行しているこの冊子は、様々なライフスタイルに対応した新メニューの紹介により、デリカ売り場を生活者にとってより魅力ある売り場に変えていきたい、という狙いがある。

越膳 「生活者もパートナー企業もワクワクさせるようなオリジナルメニューの開発が、この冊子を活用してもらうための肝だと考えています。例えば節分の季節には、恵方巻きという定番商品がありますが、それとはまた違った視点でオリジナル商品を提案するのです。昨年は、鶏のから揚げなどを鬼のように盛った『鬼盛りチキン』という商品を提案して、パートナー企業や生活者の皆さんから、ご好評をいただきました。」

オリジナルメニューには、越膳たちのアイデアが詰め込まれている。しかし、メニュー提案だけが、この冊子の魅力ではない。原材料の分量やそれを販売するメーカー名、それらの原材料を使用した場合の原価計算など、商品化のために必要な情報も掲載し、すぐに現場で使える工夫が施されている。細分化する生活者ニーズに応えるだけでなく、パートナー企業が抱える課題の解決や、新たな売り場づくりにも貢献している。

また「Creati-部」の発行メンバーは、女性だけで構成されているのも特徴。女性の社会進出により、デリカを購入する中心者層となっている女性の視点は、新メニューには欠かせないからだ。越膳を中心に、外部パートナーのフードコーディネーターや、中央化学(株)(食品包装容器メーカー/三菱商事グループ)の女性社員などが、そのメンバーだ。

越膳 「スーパーのデリカ売り場における売れ筋商品は、コロッケや唐揚げなど、子どもや男性に人気のものが多いのです。例えばもっと彩りが豊かであるとか、女性の生活者も手に取りたくなるような商品を開発すべきだと考え、女性目線でのメニューづくりに力を入れたかったのです。」

彼女たちが考案した新メニューを掲載する「Creati-部」は、三菱食品の新たな営業支援ツールとして、全国のスーパーを担当する営業メンバーたちに配布された。彼らはこの強い支援ツールを手にし、各担当小売業へ新たなメニュー提案を展開した。

田島 「小売業にとってこれまでの三菱食品は、モノを揃えて届ける役割を担うパートナー企業だったかもしれません。そこにこの冊子によって情報をプラスして提案できるようになりました。私も過去に営業をしていたことがあるのでわかりますが、モノに加え情報を提案・提供できるということは高い付加価値です。パートナー企業との信頼関係構築に、非常に役立つツールだと思います。」 

「Creati-部」には、実はもう一つの狙いがある。食品メーカーとの協力体制を敷き、よりバラエティ豊かなメニューを開発していくことだ。メーカーにとっても、新たな販路を開拓するチャンスとなり、積極的に参加を望む企業も増えている。「Creati-部」は、食品業界全体を巻き込む大きなプロジェクトになりつつある。

越膳 「最近、セイボリータルトという日本では余り知られていないメニューを冊子に掲載しました。このレシピには、実際に試作した際に使用したタルト生地のメーカーの名前も記載したんですね。するとそのメーカーに、小売業から納入依頼の問い合わせが多数届いたと言うのです。そのメーカーはこれまで、どちらかと言うと外食店などに生地を販売されていたので、あまりお付き合いのなかった小売業に販路を広げることになりました。この冊子を通して、メーカーと小売業を繋げる役割を担うことができたんです。食品業界全体が活気づけば、生活者の皆さんにもより良いものを提供していけるはず。そのきっかけの一つになれば嬉しいですね。」

田島 佳子・越膳 朋子
生活者に魅力的な
デリカを届けるのは、
小売業だけの仕事ではない。
食のプロたちが一堂に会し取り組む
「デリカ新商品開発」プロジェクト。

小売業にとって、売り場をどう魅力的にしていくかは重要課題の一つだ。生活者の年齢層やライフスタイルの変化など、小売業を取り巻く外部環境が劇的に変化を続ける中で、生活者のニーズを的確に捉え、売り場を常に魅力的に変化させていくのは至難の業だ。

2016年2月、西日本を舞台にした、とあるプロジェクトが発足した。小売業の新業態として、30~40代有職女性をターゲットにしたデリカの専門店ブランドを立ち上げることになったのだ。パートナー企業である三菱食品の代表として、田島がプロジェクトに参加することになった。

田島 「私たちに課せられたテーマは、ターゲット女性の心を捉えるメニューを開発すること。秋には私たちの開発した商品が店舗に並ぶ予定でしたので、短期間で、かつ魅力的な商品の開発が求められていました。」

緊急かつ重要テーマを持ち帰った田島は、早速商品開発プロジェクトを組むことを上司に提案した。彼女が所属する商品開発ユニットには、精肉、鮮魚、弁当など、各分野の商品開発のエキスパートが揃う。彼らをプロジェクトに巻き込むことで、短期間での商品開発という難題を乗り越えようとしたのだ。弁当の商品開発を得意としていた越膳もまた、田島に声をかけられた一人だった。

越膳 「まずは、ターゲット女性にとっての魅力あるコンセプトづくりからみんなで考えました。それをベースに、メンバーそれぞれが日頃からリサーチしているデパ地下やデリカのお店の情報などを共有し合い、コンセプトに合う商品の試作を始めました。」

11月までの数か月間に、50を優に超えるデリカの試作を行った。自社のスーパーに並ぶデリカとは違う、新ブランド独自の“手づくり感溢れる”オリジナル商品にこだわるパートナー企業の期待に応えたいという思いと同時に、忙しい日々を送るターゲット女性の強い味方になることが、食品業界全体の新たな価値になることを知っているからだ。現在、田島たちが開発したメニューは、その店舗に順次並んでいる。商品化に繋がるメニューは決して多くはない。それでも、メンバーは諦めることなく開発を続けるだろう。生活者とパートナー企業、それぞれの大きな期待に応えるために。スタートしたばかりのプロジェクトだが、試練はこれからも続くだろう。

田島 「これまでにない新商品の開発は、大変難しい仕事であることは確かです。でもこのプロジェクトに参加して良かったと思うのは、私たち社内のメンバーだけでなく、小売業のバイヤーを中心に、メーカーやシェフなど、組織の枠を超えたそれぞれのプロと一緒に取り組めること。一つの試作品に対して、様々な観点で意見を出し合うので、とても刺激になります。生活者であるお客様に本当に喜ばれる商品をつくろうという共通の思いを胸に、単なるビジネスだけの関係にとどまらない、チームのメンバーとして団結しています。」

私たちのライフスタイルは変化し続けている。その変化を捉え、新たな提案を行っていくことは、食の中核・三菱食品の使命だ。商品の提案だけでなく、売り場での商品構成や売り場づくりのアイデアといった提案も行っている。例えば、店内で購入したものを食べるだけでなく、お酒を一緒に楽しむことができる「未来型イートインスペース」を提案。変化に応え続けていくということは、「食」だけでなく、「食を含むライフスタイル」の変化に応える必要があるからだ。求められるニーズは止まることを知らない。しかし、そこに挑む情熱が新たなものを生み、食の未来を変えていくことになるだろう。

最後に、こんな問いを投げかけてみた。

彼女たちが描く理想の
“食の未来”とは?

田島 佳子・越膳 朋子
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